私たちの健康を左右する重要な要素として、近年「ミトコンドリア」が注目されています。ミトコンドリアとは細胞内に存在するエネルギー工場であり、私たちの生命活動に必要なエネルギーの約90%以上を生産しています。ミトコンドリアは細胞の活動エネルギーとなるアデノシン3リン酸（ATP）を合成し、細胞の活動に必要なエネルギーの90%以上をミトコンドリアで生産している
研究によれば、ミトコンドリアの機能は体内の酸性度・アルカリ度（pH）によって大きく影響を受けることが明らかになっています。ミトコンドリアは体内でATPを生成する過程で、マトリックスから膜間腔にH+（プロトン）を汲み出し、そのH+勾配を利用してエネルギーを作り出すつまり、体内環境がアルカリ性に傾いている状態では、ミトコンドリアは最適に機能し、健康を維持してくれるのです。
酸化と還元の仕組み：電子の流れが健康を左右する
では、体内の酸性・アルカリ性の状態は何によって決まるのでしょうか。それは「電子」の量に関係しています。酸化とは、マイナス電子を奪われることで、アルカリに傾くとは、マイナス電子を得るということなのです。
つまり、私たちの体内環境がアルカリ性に傾いている状態とは、マイナス電子が豊富な状態であり、その時ミトコンドリアは最適に機能します。逆に、プラス電子がミトコンドリアを疲弊させ、病気を引き起こしているのです。
この理論に基づくと、様々な民間療法や健康法は、一見異なる方法に見えても、実は共通点があることが分かります。それはどれも「マイナス電子を与える」という効果を持っているということです。
現代生活におけるミトコンドリアへの脅威
現代社会には、ミトコンドリアの機能を低下させる要因が数多く存在します。毒素、汚染物質、重金属（鉛、水銀、ヒ素、カドミウムなど）、放射線などの環境ストレス因子が、ミトコンドリア機能に悪影響を及ぼす可能性があると研究で示されています。
さらに、化学添加物や医薬品の摂取もプラス電子を増加させる要因です。プラス電子は、化学添加物、医薬品の摂取、電磁波を浴びたり、ミネラルや塩不足などによって増大します。
特に注意すべきは、現代社会に溢れる電磁波です。パソコン、テレビ、スマホ、IH調理器、電子レンジ、ハイブリッド車などからプラスイオンが発生し、ミトコンドリアが悲鳴を上げている状況です。
マイナスイオンの効果：科学的見解と議論
マイナスイオン（正確には陰イオン）は、電子が陽子より多い状態の粒子です。これが健康に好影響を与えるという考えについては様々な見解があります。科学的見地からは、不対電子の生物作用という全く新しい領域の学問であり、医学の常識を超えているという指摘があります。
一方で、マイナスイオンには、科学的根拠がないといわれてしまうようになったが、その原因はとあるテレビ番組にあり、実際には医学的・科学的根拠が明らかになってきているという見解もあります。
ここで重要なのは、血液中の電子が多くなると、血液が本来の働きを取り戻すことができるという点です。これはマイナス電子がミトコンドリアの機能を改善するという理論と整合性があります。
自然界のマイナスイオンとその効果
自然界には、マイナスイオンが豊富に存在する場所があります。大きな滝の下で微細な水しぶきをかぶったり、緑いっぱいの森林の中で散策すると、とても気持ちが良く、清々しい気分になる経験は多くの人が共感できるでしょう。
これは、マイナスイオンは森や緑の多い高原、滝の近くなど自然環境に多く存在し、リラクゼーション効果があるためです。滝や海の水しぶきによるマイナスイオン発生は「レナード効果」と呼ばれ、自然界におけるマイナスイオン発生の主要な仕組みの一つです。
オルゴナイト：マイナスイオン発生器としての可能性
自然環境に常に身を置くことが難しい現代人に対して、「オルゴナイト」という人工的なマイナスイオン発生装置が注目されています。オルゴナイトは、マイナスイオンを放出し、プラス電子を相殺できるとされています。
オルゴナイトは、金属片と水晶などのパワーストーンを、樹脂で固めたもので、特定の材料を組み合わせることで作られます。オルゴナイトは電磁波対策にも役立つとされ、PCで作業をするデスクの上や、電磁波の強い家電製品の近くに置いたりして使用されることが多いようです。
ただし、オルゴナイトの効果については、現時点では医学的、科学的に実証されたものではないという点は留意する必要があります。
ミトコンドリアを活性化する生活習慣
では、具体的にどうすればミトコンドリアを活性化し、健康を維持できるのでしょうか。以下のポイントが重要です：
- 自然環境での活動: ミトコンドリアは体温が37℃で最も活性化するといわれており、体を温めることも有効な方法です。森林浴や温泉などで体を温めましょう。
- 有機酸の摂取: ミトコンドリアのエネルギー代謝を活性化させるケトン体やピルビン酸などの有機酸を含む食品を摂取すると良いでしょう。
- 電磁波対策: 電磁波を発する機器の使用を控えめにし、必要に応じてオルゴナイトなどの対策グッズを活用するのも一つの方法です。
- 適度な運動: ミトコンドリアは継続的な運動によってもたらされる細胞分裂で増える性質があり、マラソンのような長時間の運動が機能を増幅することが研究で示されています。
- ミネラルバランスの良い食事: ミネラルが豊富な自然食品を摂取することで、体内の電子バランスを整えましょう。
まとめ：ミトコンドリアを味方につける
私たちの健康の鍵を握るミトコンドリアは、アルカリ性環境、つまりマイナス電子が豊富な状態で最も活性化します。現代社会に生きる私たちは、知らず知らずのうちにプラス電子に囲まれ、ミトコンドリア機能の低下を招いているかもしれません。
自然環境に触れる時間を増やし、電磁波などのプラス電子を減らす工夫をすることで、ミトコンドリアの機能を維持・向上させましょう。それが本当の意味での健康への近道となるのです。
コメント