日常生活の中で、私たちは家族や友人、同僚との何気ない会話を交わしています。しかし、その何気ない言葉のやり取りには、私たちが思っている以上の力が宿っているのです。それが「言霊(ことだま)」の力です。この言葉の持つ力について、その仕組みと活用法を探ってみましょう。
言霊とは何か
言霊とは、簡単に言えば「言葉にしたことを現実の世界で実現する力」です。古代の日本人は、言葉が持つこの神秘的な力を深く理解し、敬い、「言霊」と呼びました。
例えば、好意を持っている相手に「あなたのことが好きです」と実際に言葉にすることで、相手の反応は明らかに変化します。これは言葉が持つ力の単純な例です。逆に、誰かから罵声を浴びせられると、心が深く傷つき、場合によっては重大な結果を招くこともあります。
心の中だけで思っていることよりも、実際に言葉にして発することで、そのエネルギーは何百倍にも拡大するのです。言葉と思いのパワーの差は、想像以上に大きいものなのです。
言霊と波動の関係
言霊の背後には、「波動」という概念があります。この世界のすべてのものは波動を発しており、私たちの思いや言葉、音なども波動の一種です。これらの波動は互いに影響し合い、私たちが経験する出来事は、これらの波動が影響し合った結果なのです。
「言霊」は、言葉という形で表された思いが波動として伝わり、現実になるという原理です。一昔前には、なぜ言霊にそれほどの力があるのか理解されていませんでしたが、波動の概念が明らかになり、言葉と現実を結ぶのが波動であることがわかりました。
波動の法則
言霊が現実化するには、「波動の法則」という4つの原則があります:
- 同じ波動は引き合う – 良い思いや言葉は、同じような波動を持つ人や出来事を引き寄せます。
- 違う波動は反発し合う – 良い思いや言葉は、それを妨害しようとする低い波動の影響を受けません。
- 自分が出した波動は自分に返ってくる – 発した言葉や思いは、最終的に自分自身に還ってきます。
- 優れた波動は劣った波動をコントロールできる – 高い波動を持つ思いや言葉は、低い波動を持つものをコントロールします。
例えば、「良いことをしよう」という思いを言葉にすると、同じ思いを持つ人々や状況を引き寄せ、妨害しようとする低い波動は排除され、自分自身にも良い影響が返ってきます。逆に、不平や不満、悪口などの言葉は、自分自身に対して悪影響を与えることになります。
言霊実現のための条件
1. エゴや執着を手放す
言霊を実現するための最も重要な条件は、エゴや執着がない純粋な思いであることです。エゴや執着がある言葉には、真の力は宿りません。私たちは元々一つの存在(ワンネス)であり、エゴや執着はその一体性に逆行するため、波動を下げてしまうのです。
エゴイスティックな思いで実現したことは、真の幸福をもたらさず、常に不安や恐れを伴います。例えば、不正な手段で得た富や、自分に合わない職業、つり合わない人間関係は、長期的には苦しみをもたらすことになります。
2. 自分の人生を受け入れる
もう一つ重要な条件は、自分の人生をすべて受け入れることです。これは特に、自分の両親を受け入れることから始まります。どんな親であっても、私たちがこの人生で経験すべきことを与えてくれる存在なのです。
興味深いことに、前生療法(ヒプノセラピー)の研究によれば、私たちは生まれる前に、自分で親を選んで生まれてくるとされています。アメリカの精神科医ブライアン・L・ワイス博士の研究によれば、魂は肉体に宿っていない「中間世」において、次の人生で克服すべき課題を計画し、それに相応しい親を選ぶのだそうです。
まとめ
言葉には現実を創造する力が宿っています。この「言霊」の力を理解し、意識的に使うことで、私たちは自分の人生をより良い方向に導くことができます。ただし、その力を真に発揮するためには、エゴや執着を手放し、自分の人生をすべて受け入れる姿勢が必要です。
言葉の力を信じ、日々の会話に意識を向けることで、私たちの現実は確実に変わっていくでしょう。言霊の力を活かし、より良い人生を創造していきましょう。


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